学生のころ、「勉強を頑張る」と言って頑張ったためしがありませんでした。
机の前にそう書いて張ってみたこともあります。しかし、試験前でも、ダラダラ、グズグズと過ごしていました。きちんと目標を立てていなかったからなのでしょう。
たとえば「100問の単語を書くと5個程度間違えているのを、今月中に2個までに減らす。月に問題集を1冊解いているのを、月2冊にする」といった目標を立てていませんでした。
具体的な目標を立てるのは、仕事では当たり前ですよね。何かのセミナーで、「営業を頑張ります」と言っているビジネスマンに対して、「それは、単なる願望だ」と厳しく指摘している講師を見たことがあります。
さて、安全運転でも目標を立てることが非常に有効です。たとえば、バスやタクシーでドライバーの方が自分で立てたと思われる、安全運転の目標が張ってあるのを目にすることがあります。
「わたしは安全運転をします」とか、「わたしは事故を起こしません」といったものがあります。その気持ちはもちろん大切です。しかし、これは安全運転の目標としてはどうかな、と思います。
逆に良いなと思って見つけたのは、あるトラックの後部に張っていた「右折時は、徐行にして左右を3回以上見ます」、もう一台には「右左折時に歩行者がいれば必ず停止する」という安全目標です。
つまり、安全のためにどうするか、どのような行動をするかを決めて目標にすることです。それを続けることで安全を確保できるということを目標にすべきです。
無事故を続けるという結果を出すためには、できるだけ具体的な目標を立てることが大切だと思います。
(野村幸一)