他府県から来た友人と、大阪の梅田の地下街を歩いていました。
そのときに「大阪の街を歩いていると、よく後ろから靴を踏まれる。大阪人はせっかちだな。品がないなあ」と残念なことを言われてしまいました。
確かに、人であふれた東京へ出張に行っているときより、通勤で歩いているときの方がよく靴を踏まれます。ということは、大阪人はせっかちなのでしょうか?
以前に、大阪大学の長山教授のグループが、大阪と東京など、日本各地と海外の都市との、「せっかちさ」について調査発表したものを覚えています。
1秒間に歩く速さ、信号が青になる前のフライングをする人の割合などの研究です。逆に青になっても、わざと発進しなければ、どれくらいでクラクションを鳴らすか、なんていうこともやられていた気がします。
結果は、大阪が断トツでトップでした。
でも、新聞で読んだのですが、記者が先日、東京と大阪で歩く速さについてデータを取り比較すると、ほぼ同じになっていたそうです。何十年も経つと変わるものなのですね。
この話は続きがあって、記者は長山先生に、この結果を伝えたそうです。
長山先生は「このごろは、大阪でも電車のホームでちゃんと列を作るようになった。セカセカしないのは、社会の成熟度のあらわれですよ」と言われたそうです。
さて、事故を起こした方に話を聞くと、「急いでいた」ということをよく聞きます。たしかに急がなくてはならないこともあるものです。
でも、急いだときこそ周りをよく見て、慎重な行動が必要です。急ぎたい気持ちにできるだけブレーキをかける努力をしたいですね。
(野村幸一)