スピード違反と車線変更違反で、1週間に2回検挙された方が研修を受けられました。
機械メーカの20代の男性です。事前に違反内容を聞いていたので、ルールを軽視するアウトローな人ではないかと、勝手に想像していました。
ところが、教習所にこられたのは大人しそうな方です。きちんと挨拶をされ、真面目そうな印象を受けました。
違反の理由をお伺いすると、2件とも約束の時間に遅れそうで焦っていたため、と小さな声で言われました。
運転を診させていただくと、スピードを出すわけでもなく、交通ルールも守ろうと心がけていました。ほとんど危なさは感じません。
次にもう一度面談をさせてもらいました。
色々と質問もしてみました。どうしてそんなに焦ったのか?遅れそうだったのか?スピード出せば間に合ったのか?事前に連絡をしたか?等々。
話していくと、気になることがあると、そのことに気持ちが集中する方のような気がしました。ひとつのことしか考えられず、こだわる面をお持ちのようです。
事象に対して、いくつかの案や策をあげ、どれがいいか比較することをしないようです。
感じたことを正直にお伝えし、答えはひとつではないですよ、とアドバイスしました。
これだ、これしかない、と決めつけないようにしてはどうでしょうか、でも案がたくさん出ると迷うもの、そのときは安全を基準に判断してくださいと、話しました。
答えはひとつではないと考えると少しは余裕がでてきます。そんな風に考えて、真面目な方が柔らかく頑張り、そして成果をあげられたら嬉しいものです。
(野村幸一)