雨の日は「安全確認」をしたつもりにならないこと

 ある事業所で、休憩時間に運転者が管理者に対して、雨の日に自分が経験したヒヤリ・ハット体験を話していました。

 

運転者「先日、雨の日に運転していたときに、もう少しで事故になりそうになりました」

 

管理者「どういう状況だったんだい」

 

運転者「左のドアミラーを見たときに何も映っていなかったので、左に車線変更しようしたところ、後続車が来ていたんです」

 

管理者「安全確認はきっちりとしたんだろ」

 

運転者「もちろんです。ミラーを見たときには、何も映っていなかったんです」

 

管理者「じゃー、なぜ後続車が来ていたんだい」

 

運転者「うーん、それは……」

 

管理者「君は、確かにミラーを見たと思うが、チラッと見て『安全確認』をしたつもりになっていたんじゃないか」

 

運転者「それは、どういうことですか?」

 

管理者「雨の日は、サイドミラーには雨滴がついて曇ったりして、見えにくくなっているのに、晴れの日と同じようにチラッと見ただけで安全確認をしたつもりになることがあるんだよ」

 

運転者「そう言えば、チラッと見ただけでした」

 

管理者「雨滴のついたミラーやウインド越しに、チラッと見ただけでは、見落としたりするのは当たり前だよ。とくに、先を急いでいるときに、こうした心理に陥りやすい」

 

運転者「確かに、早く会社に帰ろうと急いでいました」

管理者「車のミラーだけでなく、カーブミラーも見えにくくなっているのでチラッと見ているだけでは、見落とすこともある。雨の日の視界が悪いときこそ、面倒がらずに念入りに安全確認をするようにしてくれよ」

 

運転者「はい、わかりました」

 雨の日は、サイドミラーなどに雨滴がついて見えにくくなっていますが、ちょっと見ただけで「安全確認」をしたつもりになることがあります。こうした心理に陥りやすいことを認識して、本当に危険はないか、しっかりと安全確認をすることを心がけましょう。

 

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