ある事業所で、運転者が汚れている車に乗って出発しようとしているところを、管理者が見つけました。
管理者「ちょっと君、随分と車が汚れているが、そのまま出かけるつもりなの?」
運転者「そうですけど、何か問題でもありますか?」
管理者「君は、自分の車が汚れていても、平気なんだな」
運転者「ええ、あまり気にしていませんけど」
管理者「そういう考え方だから、車を擦ったりする物損事故が絶えないんだよ!」
運転者「エッ、どういうことですか?」
管理者「汚れた車に乗っていると、運転マナーも悪くなるということだよ」
運転者「自分では、あまり悪くなっているとは思わないのですが……」
管理者「誰でもそうだが、新車に乗ると傷つけないように丁寧に運転しようという気持ちが働くけど、古い車だとそういう気持ちがだんだん薄くなるよな。そのうち、少々乱暴な運転をして車を傷つけても平気という気持ちになっていくんだ」
運転者「はい」
管理者「汚れた車に乗るということは、これと同じで知らず知らずのうちにマナーも悪くなっていくんだよ。きれいに清掃している車に乗っていると、やはり気分も引き締まり、丁寧な運転を心がけるようになる」
運転者「確かに、そうですね」
管理者「もう一つ考えてもらいたいのは、汚れた車で得意先に行ってどう思われるかだよ」
運転者「どういうことですか……」
管理者「社有車は会社の顔でもあるんだよ。その車が汚れていると、会社や作っている商品まで、イメージが悪くなるということだよ!」
運転者「確かに品質のよい商品を作っている会社とは思っていただけないですよね。すぐに車をきれいにしてから出かけます」
管理者「うん、車はいつもきれいにしておいてくれよ」
運転者「はい、わかりました」
車の汚れは、運転の乱れにつながるだけでなく、会社のイメージダウンにもつながります。きれいに清掃している車に乗っていると、気分も引き締まり、丁寧な運転を心がけるようになります。
雨天走行した後など、車が汚れていたらすぐに掃除をしてきれいにしておきましょう。