こんにちは、平野です。
先日、ある企業様の新入社員様の安全研修を担当させて頂きました。運転経験が少なく、車庫入れが苦手な方です。社内的にも、社有車の運転を許可できる基準に達していないので、終日の実車トレーニングを行い、トレーニングの終了時点で、社有車の運転が可能かどうかの効果測定を行うという内容のものでした。
弊社の効果測定は、運転技量の習熟度に加え、事故防止の観点からの判定も行うことで、多くの企業様から信頼を頂いております。社有車の運転が可能かどうかの有効な判断材料だけでなく、プロドライバーの採用時、社内免許制度の運転審査時にもご利用頂いております。
早速、受講者の方の運転状況を把握させて頂くために、教習車に乗り、車庫入れと路上走行をして頂きました。ご本人様は、今まで練習してきたので、駐車は苦手だが、概ねの方法は理解している。あとは、経験を積むことが必要との認識でした。練習をする前から、車庫入れ・路上走行は問題なくできると考えておられました。運転に対して、自信をお持ちでした。
しかし、車庫入れは、ご本人様の思い通りの場所に入れることができません、路上教習でも、ハラハラしながら助手席で見ていました。私の目から見れば、社有車を運転するには、相当の練習が必要と判断しました。
ご本人様には、申し訳ないのですが、ご自身の運転状況を正しく、自覚して頂く必要があると考え、車庫入れだけでなく路上走行についても、練習が必要であることをご説明しました。
結果的にご本人様にとっては、期待と想像を大きく裏切るコメントととなり、少々混乱し、「今は、何も考えることができません」「体調が悪いので、何も考えることができません」と言われました。
現状を受け入れ、何とか改善しようとする気持ちになって頂けるように、ゆっくりと内容を進めました。
今までの練習で、できなかった車庫入れが少しできるようになったので、自信を持つことは、良いことだ思います。しかし、やや自己評価が高かったのではないでしょうか。。
また、不足点を指摘された際、それを受け入れることも大切だと思いました。
できなかったことができるようになったこと自体は、素晴らしいことですが、その中から、更に不足点を受け入れ、自覚し、改善の努力を続けることが必要だったのではないでしょうか?また、努力を可能にするのが、本当の自信のような気がします。
幸いこの方は、この点にすぐに気づかれ、前向きに努力されました。自惚れではなく、本当の自信をお持ち帰り頂けたと思います。
(平野 勝寛)