こんにちは、野村です。
ある事故再発防止研修の受講者の一言が、安全運転管理者を怒らせたことがありました。今回はその話です。
この受講者は、スピード違反やスピードによる事故を何度も起こしていました。わたしは、何故いつもスピードを出すのか尋ねました。
受講者は仕事が忙しいからとか、時間がないからなどと答えていました。しかし、何度か質問を繰り返しているうち、こう言ったのです。「早く客先に着いて、駐車場で休憩をしたい。」と。
休憩のためにスピードを出す。本音かもしれませんが、企業ドライバーとしての責任が希薄どころか、個人の欲求だけで車を動かしているといえます。
後日、この研修結果を依頼先企業へ報告に行きました。受講者とのやり取りを伝えると、それを聞いた安全運転管理者は「あいつは何を言ってるんだ! 資料の提出も遅いし、客先への出発も遅いくせに。幼稚にもほどがある!!」と激怒しました。厳しい言葉です。
もちろんそのように本人には言わないと思いますが、怒り心頭だったのは確かです。
以前、「幼稚とは知識がないということではなしに、何が肝心かが分からない、そして肝心なことについて考えようとしないことだ。」と書かれたものを読んだことがあります。
やりたいことよりやるべきことを先にすること、やるべきことに優先順位をつけて確実にこなしていくことです。難しいことではありますが、肝心なことは何かと、常に自分に問いかけることが大切ですね。
（野村幸一）