急ぎの心理が大きくなる

 こんにちは、野村です。

 

 高野山へ行ってきました。ゆーるーく休日を過ごそうと思い、奥之院を訪ねること以外、細かな予定は立てずに家を出ました。

 

 難波から急行に乗ります。橋本駅を超えると単線になり、極楽橋駅からはケーブルカーで山裾を上がり高野山駅に到着。天気があまり良くないせいもあり観光客は少なめです。

 良い日を選んだな、と得した気分でバスに揺られ10分ほどで奥之院へ着きました。

 

 奥之院では、杉木立の中をゆっくりと散策しました。日頃はあれをしなくては、これを早く仕上げないと、と時間に追われていますが、今日は時間がゆっくりと流れるように感じます。あーリラックス、リラックス。

 

 2キロの道のりを歩き、罪や煩悩が除かれるという無明橋を超え、ご廟の前で般若心経を唱えました。なんだか、心が洗われたようにすっきりした気分になりました。

 

 奥之院を出ると、時間はまだ12時。今日は苅萱堂を見ようかなと思いました。その後、まだ早いので霊宝館に行きました。次は壇場伽藍。不動堂も行こうかな。金剛峰寺も観れるな。それから・・。 

 

 のんびりと歩いていたのが、いつしか小走りになっていました。あれ、おかしいな?  予定を立てず制約を決めずに、ゆっくりしようとしていたココロが、いつしか、もっともっと、早く早くに変わっていました。

 

 急ぎの心理は、時間的な制約があるから生じるだけでなく、何となくであったり、気分からであったりなど、理由がなくても起きます。そして、とめどなく大きくなっていきます。

 

 これでは普段と変わりません。とにかく、“えらく急いでいるな”と、自分の気持ちや行動を認識することで、何とか急ぎの心理から解放され、リラックスした気分に戻ることができました。

(野村幸一)

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