こんにちは、平野です。
駐車場で接触事故を起こされた方の研修を担当しました。30代の方で、運転経験を豊富にお持ちでした。また、それに見合った技量も十分にお持ちでした。
起こした事故は、駐車スペースへバックで入庫する際の柱への接触で、「柱があるということは、分かっていた。」といわれました。
柱の存在を知っていたのに、どうして、柱のある方向の確認をしないでバックしたかを伺うと、通路に他車がいて待たせており早く駐車をしなければと思ってしまった、そのため確認することを忘れてしまったとのことです。
単純な見落としによる事故です。ところが、ご本人は相手車両さえいなければ、事故は起きなかったかのような説明をされました。
もちろん事故は、多くの要因や条件が重なりあって起きるものですが、相手車両の存在は、事故の要因の一つにしか過ぎません。
事故を起こさずに入庫する方法を知っていて、技術もお持ちであるにも関わらず、実践しなかったことが問題です。狭いから慎重にバックするしかない、通路の車には悪いが少し待ってもらおう、と判断すべきでした。
早く終えたいという感情に流されたため、事故を招いたことを、研修を通じて気付いて頂きました。急ぎや焦りの感情は、判断・行動を狂わせる恐ろしいものです。皆様もご注意下さい。
(平野 勝寛)