こんにちは、野村です。
クルマの直前を歩行者が横切ってきて、ヒヤッとしたことはありませんか?
先日乗客としてバスに乗っていて、そんな場面にであいました。
停留所に止まっていたバスが動き出したそのとき、歩行者が直前を横切りました。高齢者の男性が道路を横断したのです。
たまたま一番前の席に座っていたワタシは “アッ”と驚きました。バスはやや強いブレーキで停止。でも、ゆっくりと動き出したこと、運転手さんが前をよく見ていたことで事故にはなりませんでした。
ところが、そんな状況にも高齢者の方に慌てた様子はありません。散歩途中らしきこの方、こちらをジッと見て、落ち着き払った様子でゆっくりとバスの前を横切ります。まるで「俺は渡るんや、まっとかんかい。」といった顔で。
そのときです。車内に「ジジィ!」という声が響きました。エッ誰?と、キョロキョロと周りを見渡すと、高齢者の方を睨んでいるバスの運転手さんの顔が目に入りました。
腹が立ったのでしょう。思わず心の声が呟きとなったのでしょう。ただ運転手さんの口にはマイクが付いており、その声をマイクが拾い悪態を車内に響き渡らせることとなったのです。まあ気持ちは分かりますが。
睨み合いはともかく、事故には至りませんでした。歩行者はバスは止まるだろうと軽く考えたのだと思います。でも運転手さんが、もし見落としをしていれば轢かれていたかもしれません。
権利主張はほどほどに、発進はゆっくりと、心の声は意外と大きい、そんな様々なことを思った朝の出来事でした。
(野村幸一)