こんにちは、平野です。
事故を繰り返す危険なドライバーは、本当に存在するのでしょうか。
確かに、いつ事故を起こしても不思議ではない危険な車を見かけることがあります。その逆に、安全を優先し進路を譲ってくれたりするドライバーも見かけます。
どちらが事故を起こしやすいかは一目瞭然です。しかしこのように、運転行動のスタイルが確立され、他のドライバーとの違いとして、はっきりと区別できるようになったのは、どうしてなのか、その理由や背景を確かめたくなります。
また、いつ事故を起こしても不思議ではない運転をすることで、周囲のドライバーや歩行者に、怖い思いをさせていることに気付くことができないのは、何故だろうと考えます。
弊社の事故再発防止研修では、どちらかと言えば、上記のようないつ事故を起こしても不思議ではない危険な運転傾向をお持ちの方が受講されることが多くあります。ご自身の危険な行動を棚に上げて、自分以外の他車や、道路環境等に事故の原因をすりかえている方が多くおられます。
また内面的には、気が散りやすい、用心深さが不足している、協調性が少ない、ルールを守ろうとする態度が不足している等の傾向をお持ちの方も多くおられるという印象を持っています。
事故再発防止研修の受講対象となる方は、事故を起したということだけでなく、社内の安全担当の方や直属のご上司様から、今後もあの人は事故を繰り返しても不思議ではないと、思われているという方がご受講される場合が多くあります。
安全な運転方法の必要性を理解し運転行動を変えて頂くには、まず自分自身の運転傾向をしっかりと把握して頂くことが大切です。そのため研修では、ご受講者様によく質問をします。
例えば、何故、現在のような運転スタイルに至ったのか、そのことについてどう考えているかについて考えておられるのか、また、直属のご上司様や周囲の社員の皆様は、どのように考えておられるかを、時間をかけて考えて頂いたりすることがあります。自分自身の運転を冷静に振り返り把握して頂くことで、ご受講者様自ら運転方法を変える必要に気付かれます。
自分自身の運転方法や弱点を意識し、カバーしようとすることで、安全な運転方法を実践することができると考えています。また、研修終了後も、受講者様の事故防止のお手伝いをさせて頂きながら、各企業様への研修実施後の聞き取り確認をさせて頂いております。その結果、殆どの方は事故を再発されないとのことです。
本当に、自分を知るということは、難しいことで、他人の協力やアドバイスが必要です。加えて、自分の弱点を受け入れ、カバーすることも大変な努力と忍耐が必要であると考えます。しかし、その努力で事故を繰り返す危険なドライバーから、事故を起こしにくい安全なドライバーに変わることができます。
一般ドライバーができるのですから、他のドライバーの方も必ずできると考えます。その意味で、一生涯に渡って、事故を繰り返す危険なドライバーは、存在しないのかも知れません。今後も多くの事故防止のお役に立たせて頂きたいと考えております。
（平野 勝寛）