こんにちは、平野です。
今回のテーマは厳しさについてです。
従業員の方が事故を起こされた場合、再発防止を目的に研修を実施される企業様が多くあります。
その際、安全担当の方から、研修時の面談やトレーニング等は「受講者を甘やかさず、厳しく指導する」とご要望を頂くことがあります。
企業にとって事故は、社有車、相手車両の修理代、損壊や破損した構築物等があえばその弁償代、治療費、慰謝料等の損失が発生します。
その他にも事故処理に費やした間接的な費用の発生もあります。上司や先輩の方にも迷惑をかけます。加えて、研修に伴う費用も必要となります。企業にとって事故を起こされた方は困り者となります。そのため罰を科す、反省させたいとの気持ちから、厳しく指導する必要があるとのご判断される場合が多いようです。
会社に損失や迷惑をかけたことは事実です。この点について反省は必要です。しかし、運転についても事故を起こしやすいなんらかの問題をお持ちの方かも知れません。
罰を科すことや、反省をしただけでは、運転行動は変わりません。行動が変わらなければ今後も形を変えて事故を繰り返すかも知れません。また事故を起こした方だけに罰や反省を求めることは企業の安全風土を育ちにくくしてしまう可能性もあります。
再発防止のためには、まず教習所等の専門機関を利用し、自分自身の運転を把握し、今後はどの様な運転を実践するか、事故防止の方法をご本人様と直属のご上司様等が明確に理解し共有して頂く必要があります。
次いで直属の上司様等が妥協することなく共有した事故防止の方法を日常的にご指導、管理を行い、実践できていれば褒め、不十分であれば指摘し徹底を指導することです。
厳しく指導するとは、指導を行う側が感情的にならず、事故を起こされた方ご本人と会社のためを思い日々の指導を積み重ねる覚悟と、共有した事故防止の方法を実践すれば、もう事故は起こさないという自信をご本人と直属の上長様等で共有するまで妥協せずに継続することと考えます。
(平野 勝寛)