事実と意見を分けろ!

 こんにちは、野村です。

 

 20代の頃、代表取締役からある自動車学校を見てきて下さいと命を受けました。

 

 その学校から提携をしたいと申し出があったので、その判断をするため情報収集をしてくるようにとのことでした。

 

 未熟なワタシが難しい役目を受けることに。でもそれなりに張り切って、大阪駅から特急に乗り込みました。

 

 校内の見学、指導員の方々との会話、自動車学校の社長との面談など、アッという間に出張は終わりました。チョッピリ疲れましたが、電車の中で文章をまとめ、帰社後の報告となりました。

 

 会議は「どうでした?」という代表の言葉で始まりました。ワタシは、自分なりに分かりやすく詳細に丁寧に説明を進めました。

 

 ところが、代表の顔は少しづつ曇り始めました。途中からは説明に一切口を挟まず、無表情となり下を向いたままです。

 

 そしていきなり机を叩いてこう言い放ちました。「君の意見はいらない。事実を言いなさい!」 声を荒げて会議室から退出されました。

 

 そのあと上司から厳しく注意を受けました。君を自動車学校へ行かせたのは代表が判断をするためだ。だから初めに事実を述べ、そのあと意見を聞かれたら思ったり感じたことを言うべきだ。判断するのは代表だ、君ではない。事実と意見を分けろ!と。

 

 ハイと答えながら、未熟で幼稚なワタシには意味が分かりませんでした。意味が分かったのはずいぶん後になってからです。

 

                                           (野村幸一)

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