こんにちは、野村です。
この季節になると思いだすことがあります。
大学1年の歴史学の初めての授業の日のことです。初老の教授が開口一番言いました。
「君たちは歴史というと大河ドラマのように面白いと思っているかもしれないが、そんなことはありません。」と。
その不機嫌そうな物言いに驚きました。でも大河ドラマや司馬遼太郎さんが描くものを鵜呑みにしていたのは確かです。
そうはいっても、それらが事実か否かは別にして分かりやすく面白いのも間違いありません。
先日読んだ司馬さんの本の中に新選組についてこんなくだりがありました。「新選組は権威が偉いと思っていた。理由もなくとにかく偉いと。」
そうか権威主義か理由がないのか。それって逆に、何がなんでも権威は打ち崩さなければならないと考えるのと表裏一体かもしれないなとも思いました。
自分の考えや意見の理由を考えることは大切です。疑問を持ったり背景を冷静に問うことが。
理由や根拠を考えず思考停止になっていないか極端になっていないかと振り返ることは、現在のような非常時には特に注意すべきことである気がします。
(野村幸一)