企業研修担当インストラクター養成講習を実施(2020.12)

 SSD研究所では、2020年11月30日(月)から12月2日(水)の3日間にわたり、「企業研修担当インストラクター養成講習」を実施しました。

 

 今回は、国府台自動車学校と津田沼自動車教習所から各1名づつ計2名の方が参加されました。両校様からは、毎年ご依頼をいただいております。

 

 インストラクターの企業研修における指導技術や知識の蓄積と向上を図ることを目的に実施しました。

 

 今回受講される方々は、1名様が教習業務経験は豊富ですが企業研修の経験が一度もない方、もう1名様が教習業務経験が1年で企業研修業務経験が本年度からの方です。

 

 そのため、随時質問をまじえて理解度を確認しながら進めました。また、各項目(約1時間)毎に、まとめとポイントの強調を実施して内容の深化に留意しました。運転のチェック(観察方法)についても、反復して説明と演習を実施しました。

■企業研修担当インストラクター養成講習について
 
 業務で社有車を使用する企業様にとって、事故抑止は企業活動を継続・推進する上で重要な課題となっています。このような状況の中、自動車学校は事故抑止の教育機関として脚光を浴び始めています。
 
 自動車学校が持つ施設や実車によるトレーニング等の安全研修は、本来業務である運転免許証取得のお手伝いだけでなく、社会の要請や企業ニーズに対応できる教育機関としての側面を拡大させる機会と言えます。企業から事故抑止教育のプロとしての信頼を得ることで、継続した研修のご依頼をいただくことが可能となります。
 
 実際に、多くの企業様より研修内容や実施可能な自動車学校等についてのお問い合わせをいただくことも増加しております。
 
■企業研修担当インストラクター養成講習とは
 
 本講習は、企業様への安全運転研修を担当するインストラクターの方を対象としています。
 
  通常の運転免許証を取得するための技能教習に加え、新たに企業研修の実施や、更なる企業ニーズに対応した安全教育への取組みの推進を模索されている自動車学校様のお手伝いさせていただくために実施しております。
 
  また、本講習は少人数で行いますので、講習内容を深く理解していただくことができます。加えて、意見交換や質疑応答も行いますので、受講後に自動車学校の同僚や、後輩、先輩のインストラクター、他のスタッフの方皆さんで一丸となって体制づくりに取り組むために、何が必要なのかを理解し、身につけていただくことが可能です。
  講習の狙いは、企業研修を実施するにあたって、継続的な利用をいただくための知識、考え方、指導上のスキルアップを図ることです。
 
  座学と実技を組み合わせ、「企業研修の本質理解」「企業研修の基礎知識」「対象者別の指導ポイント」「研修の模擬体験」「実技チェックとアドバイス方法」などを理解していただくことを目的としています。
 
■企業研修担当インストラクター養成講習の内容  
 
  弊社の「企業研修インストラクター養成講習」には、大きく分けて2つのポイントがあります。
  ひとつは、座学により企業研修の全体像と企業側から見た望ましい研修実施の心構えや考え方、技能教習と企業研修の違いをご理解いただくことです。
 
  もうひとつは、演習による企業研修の体験です。適性テストや実技チェック、アドバイスなど、受講者とインストラクターの両方の立場から体験していただきます。
 
そうすることで、留意点を直接感じることができ、効果的な研修の進め方を理解できます。  
 
  しかし、これらの知識だけでは、効果的な研修を行うことはできません。自らの視点を増やし、状況を広く理解し行動する態度が必要です。そのため、インストラクター自身が成長していこうとする姿勢の必要性を講習の中で繰り返し伝えています。

受講者インタビュー

S.Kさん
S.Kさん

講習を受講された2人の方にインタビューをさせていただきました。

 

S.Kさん

Q.印象に残ったのはどのようなことですか?

A.企業研修というのが分からなかったので、どういうことをやるのかが分かりました。具体的には、対象であったり、企業様が求めていることを理解し、受講者の方の不足している知識や技能を改善していく、より伝えるためにはどのようにするかです。

 

Q.気づいたのはどのようなことですか?

A.自分の問題点を演習をすることで気づきました。それは自分の話し方の弱点や改善点が見つかりました。

 

Q.理解が深まったのはどのようなことですか?

A.確認することを細分化することです。危険を段階を追って説明すると納得していただけるという手法を知らなかったです。今までは、それを認知という言葉でごまかしていました。

 

Q.取り入れていきたいことはどのようなことですか?

A.簡潔に具体的に分かりやすく伝えることです。

 

Q.今後の努力目標をお聞かせ下さい。

A.持っている知識をどう伝えるか、その能力をもっと伸ばした方がいいと思いました。自分を向上させるために、どのような場面でも、私生活を含め、何かに拘らず人と接して簡潔に伝えるよう使っていきます。

 

 

S.Tさん
S.Tさん

S.Tさん

Q.印象に残ったのはどのようなことですか?

A.チェック後のアドバイスを今までは、「確認をしましょう」で済ませていました。それが確認と一言でいっても状況、場所によって対象物が変わっていくので、そこまで観察し指導していかないと受講者の理解が深まらないというが自分の中で一番印象に残ったことです。

 

Q.気づいたのはどのようなことですか?

A.受講者の対象別に目的が変わってくることを知りました。ですから、研修を受けに来られた方全員に一律に指導するのではなく、その方々が何を求めているのかをしっかりと教える側が理解し、求められているものをキチンと提供できように考える必要があることに気づきました。

 

Q.取り入れていきたいことはどのようなことですか?

A.自分の指導方法に関して一方通行になっていたと思いましたので、頭を柔らかくして色々な観点から伝えていくことです。

 

Q.今後の努力目標をお聞かせ下さい。

A.企業研修を受け持つにあたり、今回の講習の演習で言われた自分の感情を顔に出すことを心がけ、第一印象が大事だと思って、自分自身を変えていきたいです。

 

 ――ありがとうございました。今後の皆様のご活躍をお祈り致します。

【企業研修インストラクター養成講習 データ】

〈日時〉

 令和2年11月30日(月)~12月2日(水)

〈場所〉

 大阪地区 SSD研究所提携校自動車学校

〈参加者〉

 国府台自動車学校、津田沼自動車教習所 教習指導員2名様