今回のテーマは、”急ぎ運転について”です。
急ぎ運転とは、目的地までの所要時間を短縮するために、走行速度をあげたり、車間距離を詰めたり、追い越し、急加速・急ブレーキを繰り返す運転です。
このような、荒くて雑な運転操作をしたとしても目的地への所要時間は短縮できません。
むしろいつ事故を起こしても不思議ではない危険な運転を自ら行う愚かさにさえ気付けない程、感情的に追い込まれた状態に陥って運転しているのかも知れません。
ところで、急ぎ運転とそうではない運転との違いはどのような基準で識別すれば良いのでしょうか?
企業研修では明らかに急ぎ運転となっているにも関わらず、ご本人にはその自覚が全くなく、急ぎ運転を指摘すると”エッ”と驚かれるケースが多くあります。ドライバー自身に基準のバラツキがかなりあるようです。
速度の標識に従い、適切な車間距離を確保し丁寧な運転操作であったとしても急ぎ運転と判断し改善が必要であるケースがあります。このようなケースはご本人、その車に同乗した同僚、ご上司様共に気付くことが難しいかも知れません。気付きにくい(隠れ)急ぎ運転があるからです。
具体的には、確認のタイミングが遅いため、確認の回数、範囲、時間が明らかに不足してしまうケースです。
確認の順番が飛んだり、省略したりする場合もあります。確認をされているのですが、本当に安全を確かめることができないまま操作に流れてしまっています。運転行動がパターン化したベテランドライバーの方に多く見られます。皆様の隠れ急ぎ度はいかがでしょうか。
(平野 勝寛)