SSD研究所では、2021年11月29日(月)から12月1日(水)の3日間にわたり、「企業研修担当インストラクター養成講習」を実施しました。
今回は、津田沼自動車教習所様、国府台自動車学校様、稲毛自動車教習所様から各1名づつ計3名の方が参加されました。
インストラクターの企業研修における指導技術や知識の蓄積と向上を図ることを目的に実施しました。
今回受講される方々は教習業務に普段ついておられますが、企業研修については1名様が時折担当、2名様は殆どもしくは一度も担当経験がない方です。
そのため、座学、演習ともに随時質問をまじえて理解度を確認しながら進めました。また各項目(約1時間)毎に、まとめを実施しました。何度ももとに戻り確認を行うことで内容の理解を図りました。
企業研修の基本的な考え方、特にその特殊性について具体的な失敗例を多くあげ納得性を高めました。また実技面では、効果的な研修をおこなうための根幹である、ドライバーの運転行動の観察に重点をおいて実施しました。
どのような観点で、どのような点をチェックするのか、運転経験の少ない方と豊富な方ではどのような違いがあり、どのように進めるのかなどを詳細に説明しました。
受講された皆様が非常に熱心に受講されたこともあり、3日間の講習の結果、お伝えしたい内容について全員の方が理解と習得をされたと考えます。
業務で社有車を使用する企業様にとって、事故抑止は企業活動を継続・推進する上で重要な課題となっています。このような状況の中、自動車学校は事故抑止の教育機関として脚光を浴び始めています。
自動車学校が持つ施設や実車によるトレーニング等の安全研修は、本来業務である運転免許証取得のお手伝いだけでなく、社会の要請や企業ニーズに対応できる教育機関としての側面を拡大させる機会と言えます。企業から事故抑止教育のプロとしての信頼を得ることで、継続した研修のご依頼をいただくことが可能となります。
実際に、多くの企業様より研修内容や実施可能な自動車学校等についてのお問い合わせをいただくことも増加しております。
■企業研修担当インストラクター養成講習とは
本講習は、企業様への安全運転研修を担当するインストラクターの方を対象としています。
通常の運転免許証を取得するための技能教習に加え、新たに企業研修の実施や、更なる企業ニーズに対応した安全教育への取組みの推進を模索されている自動車学校様のお手伝いさせていただくために実施しております。
また、本講習は少人数で行いますので、講習内容を深く理解していただくことができます。加えて、意見交換や質疑応答も行いますので、受講後に自動車学校の同僚や、後輩、先輩のインストラクター、他のスタッフの方皆さんで一丸となって体制づくりに取り組むために、何が必要なのかを理解し、身につけていただくことが可能です。
講習の狙いは、企業研修を実施するにあたって、継続的な利用をいただくための知識、考え方、指導上のスキルアップを図ることです。
座学と実技を組み合わせ、「企業研修の本質理解」「企業研修の基礎知識」「対象者別の指導ポイント」「研修の模擬体験」「実技チェックとアドバイス方法」などを理解していただくことを目的としています。
■企業研修担当インストラクター養成講習の内容
弊社の「企業研修インストラクター養成講習」には、大きく分けて2つのポイントがあります。
ひとつは、座学により企業研修の全体像と企業側から見た望ましい研修実施の心構えや考え方、技能教習と企業研修の違いをご理解いただくことです。
もうひとつは、演習による企業研修の体験です。適性テストや実技チェック、アドバイスなど、受講者とインストラクターの両方の立場から体験していただきます。
そうすることで、留意点を直接感じることができ、効果的な研修の進め方を理解できます。
しかし、これらの知識だけでは、効果的な研修を行うことはできません。自らの視点を増やし、状況を広く理解し行動する態度が必要です。そのため、インストラクター自身が成長していこうとする姿勢の必要性を講習の中で繰り返し伝えています。
受講者インタビュー
講習を受講された3人の方にインタビューをさせていただきました。
M.Mさん
Q.この研修を受けた印象をお教えください?
A.すごくタメになりました。企業研修以外ことを含め、自分を見つめ直すいい機会になりました。教習でも営業でも活かすことが出来ると思います。
Q.どういう点が一番印象に残っていますか?
A.企業研修の二重性が一番印象に残りました。今までは、ここまでチェックする必要があるのかなと感じていましたが、それは違うのだと分かりました。
Q.理解が深まったのはどのようなことですか?
A.「チェック」のことです。事故防止のためにきちんと自信をもってチェックできるようになったと思います。
I.Mさん
Q.この研修を受けた印象をお教えください?
A.そもそも企業研修とはどういうことをするのかが分からなかったのですが、この研修を通じてどうやって行くのかが理解できました。
Q.どういう点が一番印象に残っていますか?
A.教習とからめて理解しました。しかし、違う部分については注意して行なわないといけないという点です。
Q.今後の努力目標をお聞かせ下さい。
A.事故防止には「認知」が一番重要だとあらためて分かりました。今まで自分の認知に対する理解や指導は大雑把であったと気づきましたので、変えていきたいと思います。
N.Yさん
Q.この研修を受けた印象をお教えください?
A.自分自身で自己啓発をしないとダメだと気づかされました。どんな時でもキチンと対応できる社会人に変るべきだと感じました。
Q.気づいたのはどのようなことですか?
A.自分では「分かっているつもり」だったことが「つもり」であったことです。
Q.それはどのようなことですか?
A.例えば、具体的の意味をはき違えていました。分けてみるとか、レベルに応じて段階を踏んで指導していくということが本当は分かっていなかったです。認知についても、大雑把な理解でしかなかったと気づきました。自分にバイアスがかかっていた部分があったことも分かりました。これからは柔軟に色々な方向から知識を深めていきたいです。
受講の感想文
受講後にお書きいただいた3名の方の感想文(一部)を記載します。
M.Mさん
企業研修を行う際、企業様が望んでいることに重点を置いた判断ができていなかったかもしれないと気づか
されました。
また、事故防止をする為には危険に対する「認知」を見るだけでなく、より具体的に捉えて考えるところまでしないといけないのだと感じました。
今後は、自分自身を客観的に見れる評価ができるように努めていきたいと思います。そして、教習業務や営業、企業研修等、様々な場面で活躍できるようにしたいです。
その為にも、今回参加させていただいた研修内容を復習し忘れないようにします。
I.Mさん
教習に類似する点が多々あり教習の参考になりました。但し、教習とは異なる点、特に目的と顧客の特殊性ははき違えてはいけないと思いました。
企業研修に対する顧客の欲求レベルは非常に高く細かく、その要求に応えられるよう精進しなければならないと感じました。
今後は、普段できること、例えば教習の中でも3日間で学んだ内容、事故防止に関しての認知の部分の重要性を意識して業務にあたりたいと思います。
N.Yさん
自分自身へのフィードバックが必要だと感じました。
他人が評価するので、どんな場面でも状況でも、完璧でなければいけないので、知識、身だしなみ等、しっかりすべきだと感じた。
顧客には二重性があること、何事も受講者に分かりやすく具体的に説明する必要があると改めて感じた。
今後は、どんな時でも身だしなみに気をつけること、自分自身を毎日振り返ること、週に1回は交通知識の本を読むこと、自己啓発の本を月1冊は読むことを目標とします。
――ありがとうございました。今後の皆様のご活躍をお祈り致します。
【企業研修インストラクター養成講習 データ】
〈日時〉
令和3年11月29日(月)~ 12月1日(水)
〈場所〉
大阪地区 SSD研究所提携校自動車学校
〈参加者〉
国府台自動車学校、津田沼自動車教習所 稲毛自動車教習所 教習指導員3名様
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