こんにちは、野村です。
友人から面白いよと、「バカと無知」という本を勧められました。
書店で手にするとサブタイトルが、「人間、この不都合な生きもの」で、帯には50万部突破とありました。
なかなか凄い表題のこの本、パラパラとめくると様々なテーマが数ページづつに纏められていて読みやすそうなので購入しました。
読んでいくと少し前に話題になったダーニング・クルーガー効果について書かれています。マウントをとりたがる人、SNSでの正義を振りかざす人の心理も説明しています。
自尊心の厄介さなど、様々なバカらしさをエビデンスを用いて論理的に説いています。興味深くてすぐに読み終えました。
ただ本文中にもあるように身も蓋もないことが満載です。乾いた、ある意味挑戦(挑発?)的な表現です。
しかし筆者が本当に言いたかったことは、あとがきに書かれたことではないかと思います。
そこには、「バカと無知の壁」に気づき乗り越えようとあります。
人間というのはものすごくやっかいな存在だが、それでも希望がないわけではない。一人でも多くのひとが、自分の言動に多少の注意をするようになれば、と。
読んでみて、振り返りをすることメタ認知能力を高めることが、個人にはひいては社会にも大切なことだとあらためて思いました。
(野村幸一)