ベテランドライバーのプライドについて

 こんにちは、平野です。

 

 今回のテーマは”ベテランドライバーのプライド”についてです。

 

 運転経験豊富ないわゆるベテランドライバーの方を対象とした研修を担当させて頂きました。被害も含めた事故、違反はなく、35年間安全に運転をされてきた方です。

 

 一般的には長年の運転経験による運転行動の我流や、年齢的な視機能や筋力の変化も加わり、今まで通りの安全確保が難しくなります。この点を踏まえた研修です。

 

 実際に多くの企業様では事故、違反なく運転されていた模範的な優良ドライバーによる事故が増えつつあります。現状の安全を維持するには、過去の安全な運転経験にとらわれず、現状維持の努力が必要です。

 

 自分自身の運転状況や我流行動を自覚し、年齢的な変化、特に視機能に対応した運転をする必要があります。今まで事故なく運転してきたから、これからも大丈夫と考えてしまうと油断、過信運転となります。そのような心理が強くなると研修のアドバイスも受け入れにくくなります。

 

 お役に立ちたいと考え、正直に改善すべき点を丁寧に申し上げても、”自分は実践しているから大丈夫”と受け入れて頂けない場合もあります。このような考え方は、今まで運転経験や蓄積された危険に対する知識すら活用できなくなり、自ら事故発生の可能性を高くしてしまうことになります。

 

 ベテランドライバーのプライドやその価値は過去の実績にあるのではなく、今後も事故防止に向け、油断せず努力し指示やアドバイスを柔軟に受け入れ、更なる変化に価値を置いた方がよいと考えます。

 

                                          (平野 勝寛)

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