ある事業所の社員が、小学校付近の歩行者専用道路に気づかず走行したため、通行禁止違反に問われました。帰社して管理者に違反の報告をしています。
管理者「歩行者専用道路を走行して通行禁止違反をしたって、標識を見てなかったのか?」
運転者「標識があるのは知っていたのですが、時間規制まで意識していなくて……」
管理者「歩行者専用の標識の下には、だいたい時間規制が表示してあるだろう」
運転者「ええ、小学生の登校時間にあわせて、午前7時半から8時半まで、歩行者専用道路になっていたみたいで……」
管理者「他人事みたいに言っているが、自分がしたことなんだぞ!」
運転者「実は、いつもその道路を走行しているのは昼間でして、他の車もどんどん走行しているので、なんとなく時間規制があることを忘れてしまっていて…」
管理者「いつもの習慣で走行してしまったということか?」
運転者「そうですね。申し訳ありません」
管理者「ところで、さっき君は時間規制を忘れてしまったと言ったが、本当は補助標識の時間規制を見ないで運転しているのではないか?」
運転者「いやいや、見て運転していますよ!」
管理者「では、聞くけど7時半から8時半までの時間規制の他に、補助標識はなかったか?」
運転者「時間規制だけでしたね!」
管理者「小学校の通学路なんで、学校が休みの日は『日にち規制』もあったと思うんだけど」
運転者「うーん…」
管理者「たとえば『土曜・日曜・休日を除く』などの補助規制がセットになっていることがほとんどなんだよ」
運転者「あったかもしれません。自信がなくなってきました」
管理者「という事は、見ていないということだよな」
運転者「すみません…」
管理者「君に限らず、補助標識は小さいこともあって、見ていない人が少なくないんだ」
運転者「ええ…」
管理者「しかし、そこにある情報は非常に重要なものなので、見逃したために違反に問われることになる」
運転者「今回のことでよくわかりました…」
管理者「道路標識があっても、その下に時間規制がある場合には、時間帯によって規制の内容がまったく変わってしまう」
運転者「そういうことですね」
管理者「これからは、標識の下にある時間規制は見逃さないようにしてくれよ」
運転者「はい、わかりました!」
標識は見ていても、その下の補助標識の情報はあまり見ていないという人は少なくありません。標識の下に時間規制がある場合には、必ず見るようにして、その規制に従うようにしてくださいね。